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2018年6月9日(土)「精神障害を専門としていない作業療法士のための研修会」を取材しました!【ふじみ野キャンパス:学生記者】

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07月

23日

2018

 6月9日(土)に、さいたま新都心で埼玉県作業療法士会主催の研修会が行われ、学生会員として文京学院大学作業療法学科3学年の希望者(11名)が参加しました。この研修は年に2回、基礎編と応用編に分けて行われています。今回は基礎編で、《精神疾患を持つ方との関わり方について学び、理解を深めること》を目的に行われました。
 午前の部と午後の部に分けてご紹介したいと思います。


【午前の部】
①総論〜精神科と精神障害者の作業療法〜

 

精神研修会 総論.jpg

▲埼玉県立精神医療センター 宇田英幸先生(埼玉県作業療法士会会長)



 先生が担当されている患者様の症例をご紹介いただきながら、精神障害を持つ方との関わり方、患者様自身はどのようなことで困っているのか、などのお話を聞くことが出来ました。
 患者様の「出来ない部分」をサポートするのではなく、「症状と向き合いながら、夢や希望を持ち、色んなことに取り組むこと」をサポートすることが、理解や支援に繋がる”リカバリー”という考え方が非常に印象的なお話でした。

②松本ハウスから学ぶ 統合失調症を持つ人への理解と支援

精神研修会 松本ハウス.jpg

▲埼玉県立精神医療センター 佐藤竜也先生(研修会委員長)



 統合失調症に罹患しているお笑い芸人の”松本ハウスの加賀谷さん”を例に挙げ、発症時や体調を崩した時など、それぞれの時期の状態やその時必要だった支援についてお話しを聞くことが出来ました。
 作業療法的な視点ではなく、総合的な支援の視点を学ぶ事ができた講義でした。



【午後の部】
③あなたの知らない幻覚妄想の世界


精神研修会 幻覚妄想.jpg

▲埼玉県立精神保健福祉センター 岩佐里沙先生



 3人グループで”作業療法士役” ”患者役” ”幻聴役”に分かれて、幻聴の影響を体験するワークを行いました。作業療法士と患者が折り紙(ジャイロ)で作業をしている間、幻聴役は長い筒を通じて患者役の後ろから声をかけ続けます。
 幻聴の種類は「褒められる」「嫌なことを言われる」の2種類で、記者は「褒められる」幻聴を選択しました。褒めてくれるので気持ちが落ち込むことはありませんでしたが、作業療法士役との会話に集中できず手が止まってしまうことが何度かありました。
 「嫌なことを言われる」幻聴を選択した方からは、“作業の工程に自信が持てなくなった”“OTは褒めてくれても幻聴に否定されるのでどっちが正しいの?”と不安に感じた、という感想が挙がりました。



幻聴体験の様子.jpg    ジャイロ飛ばしの様子.jpg

▲(左)幻聴体験の様子、(右)休憩時間にジャイロを飛ばして遊んでいる様子

 

④暴言・暴力について

暴言・暴力.jpg

▲埼玉県県立精神医療センター 荻野洋子先生
 


 この講義では、心神喪失等の状態で重大な他害行為を起こした方が入院される医療観察法病棟に勤務されている先生からお話を聞くことができました。統合失調症、知的障害、依存症などの事例を取り上げ、それぞれの症例にタイトルをつけて非常に分かりやすく解説していただきました。“犯罪者”と聞くと恐ろしかったりすぐ暴れたりするイメージを持たれやすいですが、実際は“暴力的な人”ではなく“暴力的になってしまっている人”であるということ、また、暴言・暴力には「背景を考える」「落ち着いて状況を報告・共有する」ことが重要だということを学びました。



グループワークの様子.jpg    グループワークの様子2.jpg

▲グループワークの様子


 最近、身近で起こった怒りのエピソードの背景を考えてみよう、ということで、“怒りの出来事が起こる前の自分の状態”や“その時どうすればよかったのか”などを分析するワークを行い、グループ内で共有しました。

 記者の班では、ほとんどが日常の中でありふれている怒りでしたが非常にストレスに感じるエピソードでした。小さな怒りの出来事でも、積み重なると辛いことがよくあります。そうなる前に、引き金となった理由と目には見えにくい背景を明確にして対処することでストレス軽減につながると思いました。

 学校での知識の講義とは異なり、現場のリアルなお話を先生方からお聞きすることができて沢山のことを学ぶことができました。また、実際に作業療法士として勤務されている先輩方とグループワークや意見交換をすることができ、非常に有意義な研修でした。

 


◆取材・記事執筆  作業療法学科3年  植村望琴
作業療法学科3年 久保山由貴