ニュース

2017年7月1日(土)「子ども大学ふじみの勉強学部」を取材してきました!【ふじみ野キャンパス:学生記者】

大学2017.07.26

 7月1日(土)、本学のふじみ野キャンパスにて「子ども大学ふじみの勉強学部」が開講しました。
 このプログラムは文京学院大学、ふじみ野市、一般社団法人東入間青年会議所の3者で構成する「子ども大学ふじみの実行委員会」が、小学4年生から6年生を参加対象として開催したもので、計5日間のプログラムです。今年で5回目を迎えます。
 今回は、子ども大学開講の入学式と、記念すべき第一日目の講義に参加させていただきました。今年の第一日目の講義は、「《生き方学》手話で楽しくコミュニケーション、音でからだほぐし・手話うた」でした。

 12時30分、西館W303号室前にて受付開始、子どもたちは自分の席に座り委員会の方や他の子どもたちと話しながら過ごしていました。 13時頃に子どもたちが集まったところで、司会の梶原隆之実行委員長(文京学院大学 人間学部教授)の挨拶のもと入学式が開始しました。
 子ども大学ふじみのの木村浩則副学長(文京学院大学 人間学部教授)より開式の言葉をいただき、ふじみ野市市長であり子ども大学学長でもある高畑博様より開校の挨拶をいただきました。また、参加者の子どもたちからも一言もらいました。
 

DSCF1764.JPGDSCF1767.JPG

↑写真:副学長挨拶(左)  学長挨拶(右)

 

DSCF1770.JPG DSCF1772.JPG

↑写真:子どもたちから一言

 

 滞りなく入学式は終わり、子どもたち、学長、副学長、明日香(女優)さんによる記念撮影が行われました。

 

DSCF1776.JPG↑写真:記念撮影

 いよいよ、待ちに待った講義が始まりました。最初の講師は、本学の卒業生である明日香さんです。前田明日香さんは、梶原実行委員長のゼミの卒業生です。また本学の行事の一つである「あやめ祭」などで活躍している手話サークル「あしの会」で活動していました。現在は女優として舞台やモデルとして活躍し、本を出すほど手話を得意としています。今回は、子ども大学の生徒たちのためにスペシャル講師として来てくれました。

 

DSCF1782.JPGDSCF1787.JPG

↑写真:明日香さん自己紹介


 まず、はじめに梶原実行委員長からお話をしていただきました。「相手に何かを伝えるとき言葉の様な言語だけでなく、表情や声の大きさ、動きを含めた非言語がとても大切です。今回手話をするときは伝えたいことと表情を併せてください」とお話をいただきました。その後、みんなに手話で自己紹介をしてもらうため、明日香さんと一緒に手話での五十音を勉強しました。明日香さんが分かりやすくお手本を見せてくれるので、みんなでそれをまねしながらどんどん覚えていきました。

 

DSCF1796.JPGDSCF1798.JPG

↑写真:明日香さんのお手本(左) 梶原実行委員長も子どもたちと一緒に手話を勉強されていました(右)

 今度は5~6人で1つのグループとなり、グループ内でお互いに自己紹介しました。まだ覚えたばかりで自分の名前の手話を忘れてしまう子もいましたが、明日香さんやあしの会のメンバーに教えてもらいながらうまく伝えられました。

 

DSCF1811.JPGDSCF1813.JPG

↑写真:グループ内での自己紹介

 


 みんなの手話が上達したところで、明日香さんの手話○?クイズが行われました。1問目はウーロン茶、2問目はディズニーランドとディズニーシー、3問目はドラえもんとアンパンマンでした。子どもたちは、自分の知っている言葉の手話での表現方法を知り、興味津々でした。
 

DSCF1819.JPGDSCF1820.JPG

↑写真:手話○×クイズ

 


〔学生記者よりコメント〕
 手話は、ただ手で表現すればいいわけではなく表情や動きの大きさも伝わり方に影響すると知って、最初は当たり前だと思っていましたが、改めて考えると普段自分が話すときも表情によって伝わり方が大きく違う場面がいくつか思い当たりました。コミュニケーションの中の「手話」という枠で分けられていますが、表情や動きの大きさなどが伝わり方などに影響していることを考えると手話も私たちが普段している会話となんら変わらないんじゃないかと思いました。また、ディズニーランドやドラえもんの手話があることにはとても驚きました。手話が持つ無限の可能性を知らされた感じがしました。

 盛り上がったところで、少しトイレ休憩を挟みW307の音楽室に移動しました。音楽室では講師が変わり、渡辺行野先生(文京学院大学 人間学部助教)が担当しました。

 はじめは渡辺先生のピアノ演奏とともにからだほぐしの運動を行いました。隣の子の肩を叩いたり、じゃんけん列車をしながらみんなでからだを動かしたりしました。じゃんけん列車では先ほど明日香さんの講義で習った自己紹介もしました。先ほどグループで一緒になれなかった人とも交流ができ、たくさん自己紹介ができました。

 
DSCF1830.JPGDSCF1838.JPG

DSCF1841.JPG20170726.jpg

↑写真:体ほぐし・手話じゃんけん列車

 


 からだをいっぱい動かしたところで、今度はうたに合わせて手話をする手話うたを歌いました。曲は木村副学長と渡辺先生によってつくられた「まちのこえ、そらのおと」でした。最初は手話を入れずうたのお兄さんとお姉さんと一緒に歌いました。少し練習した後で、今度はみんなでピアノの周りに集まり立って歌いました。最初に歌ったときよりも大きな声で、みんな元気に歌っていました。


DSCF1858.JPG DSCF1866.JPG

↑写真:みんなで合唱

 

 最後はいよいよ手話を入れての手話うたです。うたの全部を手話にするのは大変なので、はじめはサビのところだけ手話で練習しました。五十音のときはひとつの文字にひとつの動きでしたが、歌詞の場合同じような動きでも違う意味を持つことがあり、覚えるのが難しそうでした。でも、明日香さんやあしの会のメンバーが一緒にやってくれたので、みんなどんどん覚えていきました。  

 

DSCF1884.JPGDSCF1885.JPG

↑写真:手話うたサビの練習

 

みんながすぐに手話を覚えてくれたので、梶原実行委員長からの提案でサビ以外も明日香さんとあしの会のメンバーの真似をしながらやってみることになりました。でも、ただやるだけではもったいないのでみんなで舞台に並んでやりました。一生懸命やった甲斐あって手話も大きく、上手にできていました。
 

DSCF1895.JPG DSCF1896.JPG

↑写真:舞台で本番!

 


 あっという間に時間が来てしまい音楽室から最初にいたW303へ戻り帰りの会をしました。帰りの会では次回のお知らせをした後に、先生方にお礼をいって子ども大学第一日目の講義は幕を下ろしました。

次回は、ふじみ野市の食材で肉まんを作るので、エプロン等を持参だそうです。

 

DSCF1902.JPG DSCF1903.JPG

↑写真:本日の講義はここまで、次回もお楽しみに

 


この日、子どもたちはたくさん動いたり、歌ったりしながら手話を勉強するという充実した時間を過ごすことができたと思います。先生方、明日香さん、あしの会のみなさん、楽しい講義をしてくれて有難うございました。

☆今回スペシャル講師をしていただいた明日香さんにお話を伺いました☆
 「手話を勉強するきっかけ」、「手話をして苦労したこと」、「手話をして良かったこと」について聞きました。
 きっかけは、手話をやってみたいということで、本学の手話サークル「あしの会」に入会し手話を学んだことが始まりで、「あしの会」では、学園祭を含め、コンクールなどにも参加するなど積極的な活動を行っていました。しかしある日、「友達と手話で話をしたい」という理由から、手話での日常会話についてもっと勉強するべく手話の本を買い、通学時の電車の中など、空いた時間にも手話の勉強をしました。この時の勉強がとても大変だったそうです。2ヶ月間本だけで勉強していて「はたしてこれであっているのだろうか?」、「そもそも自分の手話は相手に伝わるのか?」となかなかうまくいかなかったことから、手話も英語と同じで実際に使ってみないと分からないことを感じました。そんな苦労の中でも「あしの会」やコンクールではたくさんの友達ができ、手話を通して多くの人と関わり繋がれたので、手話をやっていて良かったです。

【学生記者よりコメント】
 手話うたで使う手話は、五十音の手話と違って難しそうに感じました。しかし、手話うたで使う手話は発信者の手話の大きさや表情の影響が大きく、梶原実行委員長が仰っていた「非言語」によって伝わり方が変わるので、とても自由度が高いと思いました。実際に手話で会話するときも
、こういった歌で使うような手話の表現が多いと思いました。
明日香さんは友達と手話で話したいという目標のために手話を勉強し、子ども大学で子どもたちに手話を教えるほど得意になりました。私が今大学で勉強している作業療法でも、リハビリを始める前にまず患者様とセラピストで話し合ってお互いに合意した目標をきめることがあります。やっぱり、何かをする上での目標というのはその人を動かす原動力なのではないかと思いました。一言で目標といっても「誰のために」、「何処で」、「誰と」、「どのように」といった人それぞれ条件が異なってきます。例えば、トイレに行くのが一人でできるようになりたいという目標だったとき、病院のトイレでできたらいいという人もいるかもしれません。しかしその人が退院して自宅でトイレをするとなったら、トイレの広さだって違うし、ドアの形も違うかもしれない、ましてやトイレの様式さえも違うかもしれません。また、旅行に行くことが目標だとしても必ずしも歩いていく必要はなく、車椅子でもいい場合もありますし、ましてや自分のためではなく家族のためかもしれません。明日香さんも「友達と話したい」の他にも目指していることがあり、そこに向かって歩み続けているからこそ、今もこうして手話を続けられているのではないかと思うと、改めて何かを目指して頑張ることの大切さ、偉大さが感じられました。
なんだか熱くなりすぎて話が違う方向に進んでしまいました(笑)。この後もいろいろ思いついて、この記事に書こうと思ったのですが、これ以上書くと自分の中でも収集がつかなくなってしまうのでこの辺りで止めておきます。それだけ今回の子ども大学や明日香さんの話を聞いて、自分自身が影響を受けた、ということだけこの記事を読んでくださった方々には知ってほしいと思います。
 今回の講義の中で子どもたちが、手話を含めた活動を通して他の学校の子どもたちと交流し、楽しむことで何かやりたいこと、興味のあることを見つけてくれたらうれしいと思いました。梶原実行委員長を含め委員の先生方、明日香さんには、子ども大学を取材させていただきまして改めて心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

ちなみに…
実は、講義が終了したあとに明日香さんのサイン会が行われていたらしいのですが今回その写真は収めていません。サインをもらえたなら私もサインをいただきたかったなと後で後悔してしまいました。

 



保健医療技術学部 作業療法学科 小口裕士

お知らせ:10月7日(土)「アートフェスタふじみ野」(at 産業文化センターとショッピングセンターソヨカ)に明日香さんが登場し、子供たちと一緒に手話うたを披露する予定です。