国際交流センター

留学体験談

【カナダ】トンプソンリバーズ大学 オンライン留学レポート①

大学     :Thompson Rivers University
学部・学科  :外国語学部英語コミュニケーション学科 国際教養コミュニケーション専攻     
留学期間   :2021年2月16日~3月5日           
氏名・学年  :H・Yさん(参加時:1年生) 



1.オンライン留学参加のきっかけ
 私は2021年2月16日から3月5日にかけての約3週間、合計14日間に亘ってカナダのトンプソンリバーズ大学のオンライン留学プログラムに参加いたしました。3週間という短い時間でありながら、この機会から学んだこと、感じたことが多くありました。
 まず、この留学プログラムに参加した動機は、以前から留学に興味があったこと、そして英語能力を向上させたいと考えたからです。数年前に国際分野に興味を持ち始めた段階から大学在学中に海外に留学へ行きたいと考えていました。しかし、現在はCOVID-19の影響で海外渡航は難しい状況となり、在学中に現地に直接留学へ行くことは不可能なのではないかと考えました。      
 したがって、オンラインで短期間でもこのような留学プログラムが受けられることはとても良い機会となると思い参加を決意しました。参加するに当たって、オンライン留学の事例はあまり聞いたことがなかったため、始まる前はどのような流れで授業が行われるかも分からない状態であり、自分はついていけるのかという不安や緊張と、実際にカナダの大学の授業を受けれるという好奇心の両方がありました。

2.授業
 留学ではTRUの先生から授業を学び、同じプログラムには、私を含めて15名の学生が参加していました。自分と同学の学生に加えて、他の日本の大学の学生と韓国の大学の学生と交流しました。TRUの先生から授業を学ぶことができたものの、残念ながらTRUの学生と共に授業を受けることはありませんでした。しかしながら、この留学プログラム用の授業を用意していただいたため、今まで知らなかった分野について深く知れました。
 授業は大きく分けて7つありました。英語のReading, Writing, Listening, Speakingについて学ぶEnglish Studies 、カナダの文化について学ぶCanadian Culture、世界中の人々とのコミュニケーションに関する理論と戦略について学ぶIntercultural Communication Skills、地球市民について学ぶElective、英語を練習しながら楽しい体験のできるVisual Activities、先生と一対一での対話とSpeakingの練習をするOne-to-One Seminars、提供された質問に対して先生やメンバーと話したり自分の意見を話したりするConversation Caféです。そのほかにBadgesという選択課題がありました。授業も課題も時々理解できないところがあったもののほとんどついていくことができました。分からないところは辞書を引いてみたり、質問するなどして理解しました。
 授業はスライドと先生が見つけてきた動画を見て学ぶことが中心でした。中でも特に印象的だったのはElectiveと他言語学習者についての授業です。先程も述べたように、地球市民はElectiveで学びました。世界には多種多様な人々がおり、住んでいる環境、人種、国籍、思想、歴史、文化、宗教的背景などは異なります。そして、全員が全員平等な生活をしておらず、特に発展途上国では困難な暮らしをしている人が多いというのを改めて実感する授業でした。地球市民とはその違いを乗り越えて、誰もがその背景に関わらず、人として尊重される社会の実現を目指し、活動しようとする人々を指します。この授業を受けて、私も地球市民となり、世界の人々がより良い生活ができるように努めたいと強く思いました。
 多言語学習者についてはIntercultural Communication Skillsで学びました。今回は17歳にして20ヶ国語以上話せる少年についての動画を視聴しましたが、この多言語学習者の人の考えや言語学習の仕方は、今後生きている間に様々な文化について学びできるだけ多くの国と地域を周りたいと考えている私にとって非常に刺激となりました。ただ今興味のある言語がいくつもあるのでこの人のように多くの言語を喋れるようになりたいとより強く思った授業でした。

3.プレゼンテーション
 そして、授業の一環として、3週目にはグループごとに分かれてカナダのある州とメンバー同士で考えたその州へ行った際の旅行プランなどを紹介するプレゼンテーションを行いました。これはこのプログラムで1番のビッグイベントでした。このプレゼンテーションは”PECHA KUCHA”という自分にとっては初めての形式で行われました。発表までは一週間足らずの時間しかなかったため授業外の時間も利用してチームメンバーと準備を進めました。この準備を進める為に、何度もZoomを使用したりメールでコンタクトを取ったりを重ねました。しかしながら、チームメンバーは日本人と韓国人合わせて3人で構成されていたため全ての手順を英語で進めなければならず、お互いが理解に時間がかかったり、自分の考えが上手く伝わらないことも少なくありませんでした。そんな状況下でも自分のできる限りの言葉で相手に伝えようとする努力をし、メンバー同士で励まし合うことで、準備は順調に進み仲も深まっていきました。英語のイントネーションやアクセントに気をつけての発表の為、日本語で発表するよりも難しさを感じましたが、何度も練習を重ねたことで本番の発表も無事に終えることができました。
 プレゼンテーションという他人への発表を目的としただけの学びだけでなく、カナダの一つの州について掘り下げて調べることで知らなかった土地の事について学べたこと、チーム力の大切さ、プレゼンテーションにおいて英語の話し方で工夫すべきところを見つけられたことも大きな学びでした。

4.オンライン留学を振り返って
 最後に、結果として私はこの留学プログラムに参加して本当に良かったと思いました。3週間という短い時間でしたが、自分の英語能力向上、異文化理解と国際交流が出来たことから、非常に有意義な時間を過ごせたと感じました。また、自分の意見を伝えることの大切さを学べたことも大きく実感しました。他にも、授業やクラスのメンバーの考えを聞いたことを受けて自分の考え方の変化を感じたり、カナダのことについて全くと言っていいほど知らなかった私がカナダについて詳しく知ることができたりしました。この機会がなければカナダの食べ物を自ら購入したり、作ったり、授業で学んだフェアトレード製品について購入する機会も無かったかもしれません。何より、この機会を経たからこそ、一層カナダのことや他の文化についてなお一層知りたいと思いました。
 今回の経験を生かして、今後の大学生活、社会人になった後の生活においても異文化のことについて知り、様々な考えを尊重しつつ国際社会で活躍できる人材に近づけるような取り組みをしていきたいと思います。そして、COVID-19が収まった暁には是非カナダの地に足を踏み入れて現地の人と直接交流したいです。