経営学部

映画の配給

2013.08.03

さてこの夏、公野研究室は二本の映画を配給します。
まず一本目は去る八月一日に学内の仁愛ホールで関係者試写を行った『瞬間少女』です。
御蔭様でたくさんの方々に御観覧頂き、幸先の良い試写会となりました。
 ↓
http://www.mentor-diamond.jp/student/?p=37171
http://www.mentor-diamond.jp/student/?p=37192
http://shunkansyoujo.com/
この作品は監督が「夢を叶えるためのプロジェクト」の公募に挑み、「映画を撮りたい夢」をプレゼンテーションして懸賞金をもらったところからスタートしています。
懸賞金を得たものの、映画とは作品を作っても配給を行わないと映画館にはかからない訳で、いろいろと悩んだ挙句、映画産業を研究している公野研究室を訪ねて来てくれました。
監督はプロモーションビデオやCMではたくさんの実績を持っているプロフェッショナルだったのですが、どうにも映画流通の世界はまったく見当がつかなかったそうです。
公野はまずスケジュールと制作費・宣伝費の総製作予算の切り直しの相談に乗りました。しかし映画興行界というのは保守的な一面もあり、一見の監督が映画館を回っても上映が決まるものではありません。止むを得ず、昔取った杵柄ということで、公野がかつて映画会社にいた時のネットワークを使って劇場を探してあげることとし、研究室としてはもちろん一切の製作費や収益を受領せず、監督には、
「代わりに映画の撮影現場と配給業務を公野研究室スタッフたちに経験させてやって欲しい」
と御願いし、なんとか了解を頂きました(不安だったと思います、監督)。
撮影は二〇一二年の夏でしたが、早朝から深夜に及び、研究室スタッフはもう全員へとへと。
映画がほぼ完成した二〇一二年暮れから劇場策定の営業や、宣伝プランニングをスタッフで行い、二〇一三年の春には無事に上映劇場が決まったという次第です。
監督もビギナーの学生たちを指導するのに骨が折れたことかと思いますが、キャスティングやロケーション撮影、果ては劇場でかける予告編の編集や音楽収録等々、丁寧に丁寧に指導頂き、関わった研究室スタッフは大きく持力を上げることが出来ました。
またクレジット表記は劇場さんからの依頼もあり、「制作・配給:公野研究室」とさせて頂きました。そうしないと「制作・配給:監督」となってしまい、自主映画興行のようになってしまうからです。実際はすべての収益は監督に帰し、リスクも監督に背負って頂いているので、なんとも申し訳ないのですが、公野研究室スタッフとしても初陣作品です。
気合を入れるためにも巻頭クレジットを自ら良しとして、八月三十一日(土)、池袋シネマロサでの公開に挑みます!
皆さん、是非劇場へ御越し下さい。
さてもう1本は二〇一〇年にやはり公野研究室スタッフ(現在の四年生)を中心として制作した『お焼香』です。
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http://ameblo.jp/oshoko-movie/
この作品も長いおつき合いの中、諸処コンテンツの指導を公野研究室スタッフにして頂いている映画監督によって持ち込まれました。
これも監督の自主制作作品でした。
監督が自分で脚本を書き、親しい役者さんたちをキャスティングし、企画を温めていました。
ただ同様に「配給」というビジネス的な観点を強く求めており、そこで公野に相談が来た訳です。順番で言うと『お焼香』の方が『瞬間少女』よりも一年先行して制作されましたが、ギミカルな内容や撮影機材の脆弱さから、劇場の確定が遅れていました。
また事業費も完全に監督の持ち出しであり、宣伝費も無く、なかなかツラい配給ではありましたが、劇場策定を続ける中、『瞬間少女』の上映劇場さんに協力頂けることになり、公開が決まったものです。
『瞬間少女』と同様、「制作・配給:公野研究室」とはなりますが、すべてのリスクと利益は監督に帰属します。
研究室は業務を体感してスキル化するために参加しました。
同じく池袋シネマロサ八月二十五日(日)モーニング公開となります(一回上映のみ!)。
いずれの作品も制作現場は基より、SNSやHPの制作、チラシ・ポスターのデザイン等々、コマゴマとした劇場ホスピタリティやマーケティングのケアを公野研究室スタッフは一丸となって行っています。
公野研究室の汗と涙の結晶の玉画2本、是非御堪能下さい!