オリジナルプログラム|文京学院大学

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映画「杉原千畝」の感想

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外国語学部3年
 
寺島 麻衣さん
1.はじめに
 
 今年の春、私たちはこの「新文明の旅」プロジェクトで、ポーランド・リトアニア・ラトビアの3カ国に渡航し、「アウシュビッツ強制収容所」や「杉原千畝記念館」など、第二次大戦や杉原千畝に深く関連した地を実際に訪れ、自分たちの目でその地を見てきました。17日間という短い滞在の中で私たちの得たことはとても大きく、プロジェクトを通して、メンバーそれぞれが大きく成長できたと思います。
 また、杉原については、渡航前から一年に亘って学んできたこともあり、私たちにとって、杉原はとても思い入れの深い人物でもあります。
そんな中、12月に公開された映画「杉原千畝」の試写会に参加できることになり、一年間を通して学んだ杉原千畝という人物が映画の中でどういった人物像で描かれているのか、とても楽しみにしていました。
 
2.映画を観て
 
 映画の中の杉原は、ただの人道家としてだけではなく、ロシアからも要注意人物としてマークされる程、頭の切れる人物としても描かれており、杉原の知られざる一面をこの映画で垣間見ることができました。
 また、この映画はただ単純に、彼を持ち上げるだけの映画ではありませんでした。映画は彼の名がそのままタイトルとなっていますが、難民受け入れには、杉原一人の活躍だけではなく、ポーランドやリトアニアの職員、ウラジオストク領事館の根井三郎、JTBの社員や敦賀の人々などの様々な協力があった経緯にも焦点があてられているため、いろいろな人々の苦悩や決断の果てに、この命のヴィザが発給、実現へと導かれたのが詳細にわかりました。鑑賞中は、「アウシュビッツ強制収容所」「杉原千畝記念館」やインターンシップで訪れたドイツなど、自分の足で実際に降りたった地でのそれぞれの経験や感じたこと、一年間授業を通して学んできたことが、映画が進むにつれてぴたりと一つにまとまっていくような感覚になりました。この経験があったからこそ、私はこの映画を深く理解し、心の底から楽しむことが出来たのだと思います。
 この映画で描かれた難民の問題は、その当時だけのものではありません。現在では内戦やテロリストから逃れるために、中東から何百万という難民がヨーロッパへ押し寄せ、各地で大きな混乱が起きています。ヨーロッパの国々ではそういった難民やパリでのテロにより、人々のムスリムへの反感も高まっており、各国で右翼の政党や団体が力を持ち始めています。私たちが実際にリトアニアへ渡航した年にこうした映画が作られ、またその当時と同じような問題が起きていることに、何か偶然以上のものを感じました。杉原が生きていたら、彼はこの難しい問題にどのような答えを出すのか、考えても止みません。
 こんな時勢だからこそ、一人でも多くの人々にこの「杉原千畝」も観てもらい、この映画を戦争についてだけではなく、倫理や道徳、人種や歴史などについて、今一度考えるきっかけにしてほしいと、心から思います。
 また、この映画はポーランドで撮影され、ポーランド人俳優も数多く出演しており、内容も相まって、劇中での会話もほとんどが英語です。邦画にはないスケールで描かれているので、邦画は普段見ないという人にこそ、絶対に観てほしい作品でもあると思いました。
 
以上

 
外国語学部3年
 
細田 夏美さん
 
 映画「杉原千畝」の内容は、「新・文明の旅」プログラムの授業で1年間勉強した私達にとっては、とても馴染みのあるものだったので、すごく楽しむことができました。
「新文明の旅」で「アウシュビッツ強制収容所」を訪れ、そのすさまじい痕跡を、現実に目の当たりにするという経験をしていましたから、映画の中のいくつかの場面を観て、今まで以上に辛く感じたと同時に、この映画を今までとは違う視点から見ることが出来ました。
 杉原千畝は、これまで勉強してきた私達には身近な存在でしたが、杉原千畝を知らない人にこそ、この映画を見て頂きたいと思いました。
以上

 
外国語学部3年
 
木村 太郎さん
 私にとって他人の命とは何なのか、映画「杉原千畝」はそんなことを私に考えさせました。
 私は「新・文明の旅」プログラムや正課外の活動を通して、杉原千畝についても十分に知識をつけてきたと思っていましたし、実際に彼のしてきたことについてリトアニアでは現地の学生と直接話し合う機会もありました。しかしながら、映画「杉原千畝」を通してあらためて私は考えさせられることがありました。それは、「私にとって他人の命とは何なのか」ということです。それは多分、映像を通してみる画が今まで文章や人の話から聞いて描いていた画よりも、鮮明だったということもあるかもしれません。
 当時のリトアニアにはナチスの迫害から逃げるユダヤ人が数多くいました。ナチスの人々にユダヤ人の命はどう見えていたのでしょうか。彼らにとって他人の命を奪うこととはどの程度の重みをもっていたのか?正直今の私にはわかりません。それは、そのシチュエーションは私たちの日常からあまりにもかけ離れているからです。
 一方で、杉原千畝の前には、逃げまどい、助けを求める多くのユダヤ人たちがいました。そのとき、彼の前にいたユダヤ人たちは、彼がヴィザを発給しなければ、生きていける保証はありません。彼にとってそのユダヤ人たちは、自分の命と同じ命の価値を持っていたのでしょう。
言葉で表現することは簡単です。しかしそこで彼が下した決断、行動、最後の最後までやり抜く精神は、現実に多くの人にあるものではありません。
 実際に、自分が同じシチュエーションの中でどんな選択をとれるのか、これも私たちの日常からかけ離れすぎています。とても簡単には表現できません。しかし、私はこのことを今後も考えていきたいと思います。
 私には現地に行ったからこそ感じることもあります。簡単に答えにたどり着けないことは分かっていますが、せっかくこのように深く考えさせられる機会に出会うことができました。
 「杉原千畝」は自分の中で、忘れられない映画になりました。
以上

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