(1) PDCAサイクル

文京学院大学では、「中央教育審議会・学士課程答申」および「認証評価機関による第三者評価の新しい評価基準」の発表を受けまして、大学における内部質保証システムの構築、学士課程教育の構築を柱とした、仕組み作りを行っていくことになりました。入り口から出口までの大学の活動を「内部質保証のためのPDCAサイクル」として掲げて、「文京学院大学・短期大学は、常に改善して実行する体制を構築していきたい」と考えております。本学が掲げる3つのポリシーを念頭に入れて、最終目標として、「育てる学生像(Diploma Policy)」を実現する仕組み作りを「内部質保証のための仕組み図」にまとめます。

(2) 内部質保証システムの備えるべき要件

自己点検・評価は、それ自体が目的ではなく、点検・評価の結果を改善につなげていくことが本旨です。自ら定めた目標と実行した結果の「差異を分析」し、次なる改善に向けて具体的な内容を伴う「改善策」を立て、それを実施していくことこそ自己点検・評価が本来意図するものです。計画(P)実行(D)評価(C)改善(A)のサイクルを通して、より高い次元の改善を達成できるよう、またその改善が中期目標・中期計画の一道標となるよう、PDCA サイクルを不断に回転させることが、内部質保証システムを適切に機能させていることとなります。高次を目指す円環運動であるために、計画(P)実行(D)評価(C)改善(A)の各段階は次の要件を備えていなければなりません。それらは、①現状の的確な把握に基づく「適切かつ具体的な目標の設定」、②目標達成を可能にする「具体的で妥当な実施計画の立案」、③実施計画段階で明らかにしておくべき「適切な手段・方法」「計画の細部に及ぶ構造化」「実行後の評価事項、評価項目、評価指標、評価基準」、④実施計画を全うするためのしっかりとした「実行管理体制」、⑤評価にあたっての「権限と責任をもった評価体制」、⑥評価結果を正しく受け止め「改善策を立案し次につなげるフィードバック体制」です。

また、大学における内部質保障評価には、4つの次元があると考えられます。具体的には、①大学としての基礎的条件の整備状況を評価する「インプット評価」、②大学の取り組んでいる活動・作業の質量と成果・努力量を評価する「プロセス評価」、③活動によって生み出された外形的な結果や数値量を評価する「アウトプット評価」、④目標に対する達成度(質、水準)を評価する「アウトカム評価」があります。近年では、成果重視の考え方からアウトカム評価が重視されていますが、学部・学科によって評価基準は異なると思われます。しかしながら、インプット、プロセス、アウトプットのカテゴリーに関しては、各次元の階層性を念頭において評価していきます。

(1)教職員研修(9月・12月)

9月、12月には学園全体で教職員研修会を実施しています。ここでは、大学全体について、国の方針(中教審などを中心として)、他の大学の活動事例(他大学の先行事例の講演)、本学内での新たな取り組み事例の発表、各学部・学科の先進的事例の発表、学園の将来構想などが協議されます。全教職員が参加して行い大学の方針を正確に伝えられる効果があります。

(2)シラバス作成、授業準備、教材準備(教科書、参考書の手配)

各教員の授業については、シラバス(年間授業計画)を事前に学生の皆さんに示しています。これを学内イントラネットに載せて、学生がいつでも見られる環境にしています。シラバスは、教育内容が法で定められている場合もありますので、それぞれの指定規則や法令に準拠して、また各教員の最新の研究成果を盛り込んで作成します。当該授業科目の教育目的、達成目標、15回の授業内容、評価の方法、使用テキスト、参考書、使用する教材などを示し、予習や復習についても触れ、学生が授業の目的に沿って学習できるよう、また予習や復習が容易にできるように配慮しています。

(3)ポートフォリオの準備

ポートフォリオとは、本来、書類等を整理する「紙ばさみ」や紙ばさみ形式の「画集」などを意味することばです。教育の分野においては、学生自らが、主体的に個々人の活動(学習・キャリアプランニング・学生生活 etc.)を記録・集積し、目標設定や振り返りに活用するための仕組みを指す用語として使われています。経営学部ではこのポートフォリオを、クラウド・コンピューティングという技術を利用して、全学生を対象に実施しています。

(4)専任・非常勤合同打ち合わせ会議

毎年4月の年度初めには、専任教員および非常勤教員が一堂に会して打ち合わせ会を行います。大学全体での研修(本学の教育目標)、続いて学部ごとの打ち合わせ会(学部の教育目標)、そして各教科単位での協議(科目の目標)を行います。出校する曜日の異なる教員が一堂に会して行うため、普段できない詳細なすり合わせが可能です。ことに英語科目や情報処理の科目など小クラス単位で別々にコマを分けて行っている科目については、この合同打ち合わせ会はよい効果をもたらしています。

(5)「大学学」担当教員打ち合わせ会議

「大学学」は、新入生(1年生)に設定された初年次教育のための授業科目です。大学生活への適応のため、学生が学習について、ポートフォリオをもとに教員と面談したり、大学で必要なスキルの習得のため課題に取り組むなど、大学について基本的な理解を得ると共に、大学という制度を活用できる能力と意欲を養うことを目的として設置されています。担当の教員は、いわゆるカレッジ・スキル(ノートの取り方、資料収集の仕方、レポートの書き方、大学その他の学術施設の利用方法等)について教授し、そのスキルを実際に使って取り組む課題を出します。専任教員が全員でクラスを分けて担当するため、全体でのすり合わせは必須です。

(6)学生の資質の把握、学生個々人の学習能力の把握

クラス担任、クラスアドバイザー、学年アドバイザー、大学学担当教員、ゼミ指導教員、各科目でのオフィスアワー担当教員は、各学部での教育目標を達成するため、学生一人ひとりの資質の把握をすることが必要です。学生は、大学という制度を活用し、自分という存在を見つめ、自分の能力を磨き、自分と社会との関わりのあり方を考えて、社会人として就職をした時など、社会での有意義な形で参加するために、準備を積む必要があります。自分を磨く過程、その努力を重ねるなかで学生が遭遇する様々な困難や疑問に対して、大学には共に考える場があり、助言者がいます。学生の皆さんは、大学生活について思うこと考えたことをクラスで教員や仲間の学生に話してください。その話し合いの過程を通して、先生や仲間の意見と考え方に触れ、自分の考えを磨くことができます。その中から、新たな課題が見つかったりもします。こうした話し合いや学び合いを通して、社会人としての義務と責任を正しく理解し、大学という制度を十分に活用できる能力と意欲を養ってください。

ポートフォリオの活用のほか、各期ごとの成績をアドバイザー(「大学学」担当教員、ゼミ担当教員)が把握し、学業不振の学生に対して個別に面談等を実施することにより、問題の所在を確認し、アドバイスをすることで、学習意欲の喪失等を防止しています。例えば、面談の結果、数学に関する基礎学力の不足が要因であると推測された場合、学内に開設している「学習サポートセンター」の利用を促す、というように学生一人一人の学習能力・成績状況について把握するよう努めています。

(7)初年次教育での面談

1年生が大学生活にスムーズに適応できるための初年次教育の一環として、学生がポートフォリオに記録する個々の学習状況にアドバイザー(「大学学」担当教員)がコメントを返すという形で、「大学学」の授業以外でも双方向のコミュニケーションを図っています。さらに、前期後期に各1回、アドバイザーと学生が直接面談する機会を設定し、個別に学生の様子を把握するように努めています。この面談内容も(差し支えのない範囲で)ポートフォリオに記録することで、体系的な学生指導に役立てています。

(8)SPI等各種テストの分析

2年次・3年次を中心に展開しているキャリア支援科目において、SPI対策講座および模擬試験を実施しています。模擬試験①⇒結果分析・対策授業⇒模擬試験②⇒結果分析・対策授業というサイクルで実施することにより、単発・一過性の指導にとどまらず体系的・連続性のある内容となっています。また、関連テストとして「語彙・読解能力検定」なども随時、取り入れています。

(9)ポートフォリオの分析

独自に開発したポートフォリオの機能を活用して、初年次教育、ゼミ活動、キャリアプランニング(就職活動)など様々な局面で記録されたデータを元に、当初の目標設定とその目標を達成するためのプロセス、達成状況等を総合的に分析、学生指導あるいはポートフォリオのシステムにフィードバックをすることにより、改善を図っています。

(1)通常の活動
静粛で活発な授業の実施、少人数型授業の実施、「大学学」、ゼミ研究報告会、フィールドワーク型授業

大学の授業は、大学設置基準(政令=国の規則)で定められた方法で、大学の各学部・学科が設置する授業科目を履修して単位を修得というやり方で行われます。授業科目は、講義、演習、実習・実技からなっており、原則として45時間の学習(教員の講義と学生各自の予習復習時間を含む)で1単位が修得できる仕組みになっています。講義は各教員が研究に基く内容を教室で教えていく方法で行なわれます。演習は、教員の講義に加えて、学生自身が討論や発表する形で参加型の授業を行ないます。ゼミナールや、卒業研究はこの形式の授業です。実習・実技は、教員の指導の下、学生自身が主体的に関わる授業科目で、各学部・学科により設定された科目は異なりますが、企業実習・各種インターンシップ、海外フィールドワーク、海外留学、幼稚園・小学校、中学校、高等学校での教育実習や保育所での保育実習、社会福祉施設での現場実習、病院での臨床実習・臨地実習などがこの実習にあたります。本学の教育はこれら講義、演習、実習・実技を組み合わせて実施していくことで、国際的に通用する「学士課程教育」を実施していきます。各学部にはそれぞれディプロマポリシー(育成する人材目標)がありますので、これらの授業科目を指定された方法で履修していくことで、その目的が達成されるようになっています。

(2)授業外活動
ポートフォリオの記入・指導、リメディアル教育の実施

「通常の活動」で解説した『授業科目の履修』の他に、本学では、様々な側面から授業外の活動で学生の教育を補っていきます。授業の受け方、履修方法、大学でのノートのとり方、予習・復習の方法、レポートの書き方、図書館の活用方法などは学年始めにオリエンテーションで行っています。また『キャンパスノート』でも詳細に説明し、大学生活で学生の皆さんが困らないようにしています。各授業の内容や研究方法、参考図書の活用、評価の方法などは、やはり授業の開始前、学年の始めにガイダンスを行うとともに、『履修要綱』『講義概要』で詳しく解説しています。さらに、オフィスアワーという時間を設定して、各担当教員が学生の質問に答えていきます。初年次には大学での勉強・学習・研究の意義やよりよい方法を学ぶため、「初年教育」の授業も設定しています(「大学学」「初年次教育」「人間共生論演習」など各学部によって授業科目名は異なります)。大学内には、各学習をサポートするため研究センターが設けられています。語学教育研究センター(BLEC)、子ども英語教育研究センター(CLEC)、コンテンツ多言語知財化センター、教職課程センター、学習サポートセンター、保育実践センター(ふらっと文京)、地域貢献センター(BICS)、環境教育センター、心理臨床福祉センター(ほっと)などです。ここでも各領域の学習・研究について相談できます。高学年では、卒業時の研究指導やキャリア教育が始まります。卒業に関する研究は主にゼミナールで、キャリア教育は教員で構成するキャリア委員会と専門の職員が対応するキャリアセンターが一体となって指導していきます。

(3)課外活動
表彰、教育力発表会「てっぺんフォーラム」、スカラシップ

本学では、正課の授業を補っていくため、またさらに高度な知識や技術を習得するため、課外の講座を計画しています。基礎講座、教養学習、英語学習、検定試験対策、資格取得学習、国家試験対策などの講座です。各センターで実施するもの、各学科で実施するもの、外部の専門家を招いて行う講座、大学内の生涯学習センターで行うものなど様々です。これらの講座は、遅れがちの学生に基礎をもう一度やり直させてシッカリとした学士力の構築に向けて学習を補っていくものと、さらに上の資格、高い得点を目指すことで、学生の意欲を向上させ、能力を伸ばしていくものがあります。

(1)教育目標に準拠する自己点検評価

各学部にはそれぞれ教育目標があります。それは各学部(学科)が目指す人材養成のための教育目標・基本的な考え方(ディプロマポリシー)です。そこで、教育がその目的を達するように実行できているかを確認していくために、各学部で「カリキュラムチェックリスト」を作成しています。どの科目で、どんな能力を身につけさせるのかを一覧にしたものです。また、それを総合的・全体的にも確認していきます。ある科目でこの能力を付け、その上で、次の科目でさらに次の能力を磨き、その上でさらに専門的な能力を備えていくというように科目相互の相関関係を図表にして、最終的にこの学部(学科)がどのように教育しどのような人材を養成するのかを「カリキュラムマップ」で示し、全教員が相互に補完・協力しながら教育を行っています。本学では、それが確実に実行できているのかを各教員の自己点検によりまず第一に評価していきます。

(2)学生による授業アンケート評価

全ての学部で、原則として専任教員、非常勤教員の全ての授業科目(但し、ゼミと外部実習は除く)について、授業を受けている学生による「授業アンケート」を実施しています。毎年、前期・後期の2回行われており、この結果をクロス集計し全体の中で自分の授業がどのように見られているのか、どう評価されているのか、学生が満足している点、不満に思っている点などを確認し、以降の授業運営に活かしていこうとする試みです。全体集計は教授会で全専任教員に配布されます。

(3)出欠席調査による評価

学生の授業への参加の確認は「出席調査」によって行っています。毎時間出席をとり、欠席過多者に対しては、担任や、事務局から連絡して出席を促していきます。授業への出席は、その授業科目の成績の要件の一つにもなっていますが、本学の教育目標を達成する上で、「教育が順調に行われているか」を確認する指針にもなります。また、極端に出席率の悪い授業には、「どこかに問題がないか」を検討する材料でもあります。毎年各授業ごとにこれらを検証して、よりよい授業展開、よりよい教育を推進していきます。

(4)各種インターンシップ、フィールドワーク・フィールドスタディーズ、教育実習等の報告会による評価

各学部では、学内の授業の他に、外部で行う「外部実習」が組まれています。教育実習、施設実習、病院実習、インターンシップ(企業等)、フィールドワーク、海外研修などです。これらについては、学生が記帳する実習ノートや、先方に担当者が記入する評価票、出勤簿なども作成しており、これで様々な判断・評価も可能です。しかし、さらに実効性を挙げていくため、本学では可能な限り実習終了後に「報告会」を開催しています。実習した本人、実習先の指導者、担当する本学教員の三者で発表・協議することで、学生の能力が磨かれた点、成長した点、あるいは修正すべき点や、加えていくべき点等が見えてきます。これらを翌年の外部実習に活かしていきます。

(5)授業公開による評価

各学部・学科とも、年に1回、1週間程度の期間を設けて保護者向けに「授業公開」を行っています。日頃の教育の様子・授業を公開することで、大学でどのような教育がなされ、どのように学生が成長していくのかを知ってもらうことができます。また、本学の教育目標に対する説明責任を果たしていこうとする趣旨でもあります。同時にこれは、本学が行う教育の「授業評価」の一つともなります。参観者から、感想やご意見をいただき今後の授業運営の参考としていきます。

(6)教育力発表会「てっぺんフォーラム」による評価

教育力発表会「てっぺんフォーラム」は、他の大学にない本学独自の取り組みです。先輩や同僚の活躍する姿、成功の事例、苦しんだ経験、失敗の教訓、各自の目指した「てっぺん」、ここで「スイッチ」が入った事例など、年に二回の発表会を行っています(教育力フォーラムとキャリアフォーラム)。教員側にとっては、日頃の教育の中で学生がどのように成長しているのか、どこでつまずいているのかを検証するよい機会にもなっています。

(7)定期試験による評価

各授業科目の成績は、学生の授業の出席、授業態度、発言・発表、レポート、小テストそして定期試験の成績などを総合的に判断して評価していきます。本学では、この総合的な評価を、教育の国際基準であるGPA(グレート・ポイント・アベレージ)という方法で行っています。これを厳格に実行していくことで、学習内容が真に理解できて、能力を身に付けた学生に対して「合格点」が与えられ「単位」が付与されます。真の「学士力」を備えて社会に巣立っていく人材を養成していくために、大学の学士課程教育の「質の保証」を、この「厳格な成績評価」のシステムによって行っています。

(8)個別面談の実施と指導による評価

本学では、学級担任制(学部によっては学年アドバイザー、クラスアドバイザーなどの名称)を置いています。上級生になると、ゼミ指導教員、卒研指導教員がこの役割を担います。「担任・アドバイザーは、学生各人の一人ひとりと面接」し、大学生活で困っていること、授業の進展の様子などを把握して、カウンセリングしていきます。また、オフィスアワー(授業担当者が、学生からの授業についての質問や学習相談を受けるための時間)を設けています。担任や、オフイスアワー担当教員は、学生にとって良き相談相手であり、良き指導者であると同時に、教員側にとっても、学生がどこでつまずいているのか、どのように導いていくべきかを検討していく機会になります。本学の教育のあり方、授業の進め方など、個々の事例が、本学の教育を評価していく材料の一つでもあります。これらを踏まえて、以降の教育に活かしていきます。

(9)取得単位の確認と指導による評価

全学生の成績・単位修得状況は、各学部ごとに一覧表として作成し教授会で全専任教員に配布されます。各カテゴリーごと(教養、専門、必修・選択、資格取得単位など)に一覧として表記しているため、個々の学生について、単位の取得の全体状況だけでなく、不足単位、必修科目の状況、進級や卒業の見込みなども把握できるようになっています。学生個人の成績表では、各自の成績・単位修得状況と不足単位が表記されるため、教育の進度が分かるようになっています。これを保護者宛にも通知するので、大学、学生本人、保護者の三者で、今後の学習について対応が可能です。本学では、担任制度、オフィスアワー制度とも相まって、「学生一人一人を個別に指導」していく仕組みとしています。

(1)自己点検評価に基づく改善

各学部・学科にはそれぞれ教育目標があります。それは各学部・学科が目指す人材養成のための目標・基本的な考え方(ディプロマポリシー)です。それを実現するために、各学部では、教育方針(カリキュラムポリシー)を定めています。この教育方針を確実に実行できたのかを計測する仕組みが、「カリキュラムチェックリスト」であり、「カリキュラムマップ」です。当該年度の授業でこれらに添った教育ができたのか、各教員は、学生授業アンケート、学生生活調査、学生の個別相談、オフィスアワー、授業公開による評価、FD評価、卒業生満足度アンケート、保護者満足度アンケート、学生の単位修得、GPA成績、就職率、大学院進学率、国家試験の合格率など様々な観点から、自分の授業について「自己点検・評価」を行い、これを分析して次への改善を図ります。

(2)授業アンケート結果に基づく改善

全ての学部で、原則として専任教員、非常勤教員の全ての授業科目(但し、ゼミと外部実習は除く)について、授業を受けている学生による「授業アンケート」を実施しています。毎年、前期・後期の2回行われており、この結果をクロス集計し全体の中で自分の授業がどのように見られているのか、どう評価されているのか、学生が満足している点、不満に思っている点などを確認し、以降の授業運営に活かしいきます。全体集計は教授会で全専任教員に配布されます。全体のクロス集計を基に、学部内各コースの教育の目的・内容・方法・評価の策定が協議され、また、各コース他の年間授業計画と評価計画の改善;授業参観アンケート総括会議による授業の改善などが図られます。

(3)各種委員会、教授会および附属各種センターとの連携による改善

大学内には、各学部の教授会を初め、教務委員会、学生委員会、図書委員会、インターンシップ委員会、キャリア委員会など様々な委員会があり学生の教育・学生生活をサポートしています。また、学士課程教育の質保証という観点では、自己点検委員会、内部質保証委員会、ベンチマーク委員会などが、全学の教育の点検機能をもっています。さらに、各学習をサポートするため研究センターが設けられており、語学教育研究センター(BLEC)、子ども英語教育研究センター(CLEC)、コンテンツ多言語知財化センター、教職課程センター、学習サポートセンター、保育実践センター(ふらっと文京)、地域貢献センター(BICS)、環境教育センター、心理臨床福祉センター(ほっと)などが授業外で学生の教育にかかわっています。これらの各機関が互いに連携し、情報を共有しながら改善を図っています。

(4)FDに基づく検討と改善

本学のFD(教員の教育研究開発研修)は、次の3つの方法で行っています。まず第一は、(1)「教育方法の研究会」、続いて(2)「研究方法の研究会」、そして(3)「組織としての活動の研修会」です。(1)と(2)については、各学部であるいは大学院の各研究科で定期的に行います。外部講師を呼んだり、教員がお互いに発表するという形で行われ、また学部によっては相互に授業参観するという方法を用いて行っています。また(3)については、4月の年度初めに、キャンパスごとに実施しており大学全体の方針を伝える場となっています。さらに、学園で開催する研修という形で毎年9月と12月に年2回実施して組織としての活動を充実させています。これらは教員にとってとても大切な機会です。ともすれば、大学教員は、独自の教育方法によって各自が独自に授業を行っており、他の教員の教育方法や指導法にふれずに日常教育を行う可能性もあります。本学では、FDを義務化して、教育方法、指導方法、研究方法などを互いに発表し研鑽する仕組みにしています。研修会後には、意見交換会と共にアンケートを提出することにしているため、他の教員から見てどのようであったのか、さらにこのような指導法もあるといった意見を出し合い、今後の授業の改善につなげています。

(5)授業参観アンケート総括会議での検討と改善

各学部・学科とも、年に1回、1週間程度の期間を設けて保護者向けに「授業公開」を行っています。日頃の教育の様子・授業を公開することで、大学でどのような教育がなされ、どのように学生が成長していくのかを知ってもらうことができます。また、本学の教育目標に対する説明責任を果たしていこうとする趣旨でもあります。同時にこれは、本学が行う教育の「授業評価」の一つともなります。参観者から、感想やご意見をいただき今後の授業運営の参考としていきます。また、学部によっては、専任教員がFD(教員の教育研究開発研修)の一環として相互に授業参観するという方法で研修を図っています。これらは、授業参観アンケート総括会議で協議され改善が図られます。

(6)出席状況に基づく指導

学生の授業への参加の確認は「出席調査」によって行っています。毎時間出席をとり、欠席過多者に対しては、担任や、事務局から連絡して出席を促していきます。授業への出席は、その授業科目の成績の要件の一つにもなっていますが、本学の教育目標を達成する上で、「教育が順調に行われているか」を確認する指針にもなります。また、極端に出席率の悪い授業には、「どこかに問題がないか」を検討する材料でもあります。毎年各授業ごとにこれらを検証して、よりよい授業展開、よりよい教育を推進していきます。