国際交流センター

留学体験談

(保)海外短期フィールドワーク(マレーシアコース)報告8

保健医療技術学部海外短期フィールドワーク(マレーシアコース)を引率、指導中の教員からの報告(その2)です。

 

マレーシア引率レポート2回目

 本日は日本人医師が勤務される病院を2箇所訪問し現在と将来のマレーシアの医療事情についてお聞きしました。特にMM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム、通称エムエムツーエイチ)ビザという、マレーシア政府によって推進されている長期滞在ビザで入国される方々の話になりました。日本で仕事をリタイヤされた後の海外移住という方々ですが、やはり少しずつ増えているというのが現状だそうです。しかしながらその捕らえ方には日本人医師2名で意見が分かれました。お一人の先生は、現状では体に心配があればやはり日本に帰国することが多いことからもしマレーシア国内に日本のリハビリテーションの考えを導入すればニーズは大きいものがあるという見解でした。もう一人の医師はマレーシア人へのサービスまで考えた場合には、平均的に家が広く家族が多いため障がいを持った状態での医療介護サービスは成り立ちにくいというものでした。また平均寿命も異なることから日本のサービスがそのまま受け入れられないだろうというものでした。

 

 マレーシアの理学療法士、作業療法士の教育システムは3年制で得られるdiploma、4年制で得られるdegreeに別れ、4年生に移行している流れがあるということをお聞きしました。しかしながら日本の国家試験に相当するものは無く、その意味ではまだ整備が整っていない現実があります。いずれにしても将来特にMM2Hに相当する方々の医療サービスという観点からは、日本語が話せる理学療法士、作業療法士のニーズはあると思われました。実際の雇用に関してはいくつも問題があると思われましたがその障壁を乗り越えなければならないことは当然だと思われます。移住している日本人や日本人会からの直接の話をお聞きしたいと思いました。

 

学生は相変わらず元気に研修を続けております。英語のコミュニケーションには2つの困難を伴っているようでひとつは当然会話ですが、もうひとつは専門用語です。特にこれ以上噛み砕けないようなボキャブラリーについては、知らなければ前に進めずスタックするようでした。またわからないのに、「はい」と言ってしまう自分に嫌悪感を抱くこともあるようで、確実にメタ認知能力を高めつつあるとも思いました。できれば、日本か外国かという価値観ではなく、本物を見分けるような実力をつけて欲しいですし、何が重要なことなのかを考えるきっかけになってくれればと彼らの顔をみながら思いました。UKMの学生も実習を同時に行っており学生同士の会話は自由で気さくの無い自然なものであり、改めて人間という潜在能力を感じた次第です。

理学療法学科 福井勉