臨床心理相談センター

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臨床心理相談センター主催公開講演会「ネット依存の実態と予防」を開催しました

2014.03.03

 去る2月24日(月)の午後に、本学本郷キャンパスにて、臨床心理相談センター主催の公開講演会を開催いたしました。

 今回のテーマは、最近マスメディアでも取り上げられることの多い“ネット依存”です。講師は、我が国でネット依存の治療と研究を先駆けて実施しておられる独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター三原聡子先生(臨床心理士・精神保健福祉士)です。久里浜医療センターの「ネット依存外来」は2011年7月に開設された専門外来で、三原先生はそこでネット依存に悩むご家族やご本人の相談にあたっておられます。そうした日々のご経験やご研究について、約2時間にわたり分かりやすくお話しいただきました。

 具体的な内容としては、人気のあるオンラインゲームの説明とそれに熱中する人たちの生活スタイルの特徴、ネット依存は病気なのか、どういう方が治療を求めてくるのか、実際の治療ではどういうことをするのか、といったお話がありました。また、韓国を例に、今後どのような対策が考えられるかというお話もありました(韓国はインターネットの整備が日本よりも進んでいる分、ネット依存者も以前から多く、国をあげて対策を進めているとのことでした) 。中高生の間で人気のLINE(ライン)についても紹介がありました。当面の対策としては、パソコンやスマーとフォンも含めて、それらを道具としてうまく使えるよう子どもたちに伝えていくことが大事である、とのことでした。そのために必要な、各家庭や教育現場での対応についてもご説明がありました。

 参加された皆さんは、講師のお話に熱心に聞き入り、質疑応答でも具体的な質問が出たりしました。また、ご自身の経験を語られる方もいらっしゃいました。盛会の内に講演会は終了致しました。

 当相談センターでは、今後も様々なテーマで講演会を企画・開催していきたいと考えています。どうぞご期待下さい。